2025年12月27日

極めて厳しい前科関係から、医学的支援と家族の支えで執行猶予を獲得した事例

Yさん

(70代/女性)

事件の概要

Yさんは、商業施設において、他人が置き忘れていた物品を衝動的に持ち去ってしまいました。

Yさんには複数の前科があり、前回の裁判では第一審で実刑判決を言い渡されたものの、控訴審(高裁)において「最後のリベンジ」として執行猶予判決を勝ち取ったという経緯がありました。

今回の事件は、その高裁での執行猶予期間が満了してから約2年というタイミングで発生しました。

裁判所からすれば、「一度は高裁で救済したにもかかわらず、再び同様の罪を犯した」と、極めて厳しい評価を下されることが確実な、いわば「後がない」窮地でのご相談でした。


事件のポイント

本件の最大の壁は、「一度与えられた司法のチャンスを活かせなかった」という事実を、裁判官がいかに重く見るかという点でした。

通常であれば、これほど前科が重なっている中での再犯は、更生への意欲が低いとみなされ、実刑判決が免れません。

ポイント1:過去の「救済」が活きなかった根本原因の追究

弁護士は、Yさんが単なる「身勝手な動機」で繰り返しているのではないと考え、その背景にある「特性」に着目しました。

当事務所の助言により専門医療機関を受診したところ、本人の気質や特定の心理的特性が、衝動を制御する力を著しく阻害していた可能性が判明しました。

高裁での救済時にも指摘されなかった「医学的な根本原因」を初めて証拠として提示し、「刑務所に入れるよりも、この特性に対する専門治療を継続することこそが、真の解決(再犯防止)に繋がる」と強く訴えました。

ポイント2:家族の「監督責任」の再構築

前回の裁判時も家族の監督は約束されていましたが、実際には家族間でも本音を話しにくい「遠慮」があり、監督が形骸化していた側面がありました。

弁護士はご家族と何度も話し合い、「次は絶対にない」という覚悟を持っていただきました。

具体的には、買い物への完全同行や、本人の心理状況を日々共有する具体的な体制を構築しました。

家族が「本人の問題」として突き放すのではなく、「家族全員の問題」として向き合う姿勢を、法廷で証拠化しました。

ポイント3:依頼者本人の「地頭」に訴える自己分析

「なぜ繰り返してしまったのか」を、本人の言葉で裁判官に説明できるよう、弁護士と共に徹底的な自己分析を行いました。

専門のワークブック等を用い、自分の「衝動の引き金」を言語化する訓練を積みました。


解決結果

判決は、執行猶予5年(保護観察付)となりました。 前刑の経緯から、検察側からも実刑が強く求められる事案でしたが、医療機関と連携した具体的な治療計画と、刷新された家族の監督体制が評価され、執行猶予を獲得しました。

Yさんは現在、保護観察所の指導と専門医の治療を受けながら、ご家族と共に慎重に、かつ前向きに生活を再建されています。

同様の悩みを抱える方へ/弁護士からのコメント

過去に執行猶予を受けたり、高裁で救済された経験がある方にとって、再犯は「もう助からない」という絶望感を与えるものです。

しかし、再犯には必ず「なぜ止まれなかったのか」という深い理由があります。

法務省の「令和5年版 犯罪白書」によれば、窃盗を繰り返す方の中には、特定の心理的背景や環境要因が複雑に絡み合っているケースが多く、刑罰を与えるだけでは解決しないことが示唆されています。

当事務所は、依頼者様が置かれた「現在」の窮地を救うだけでなく、二度と過ちを繰り返さない「未来」のための弁護を行います。

前科が重く、実刑が避けられないと思えるような状況であっても、まずは当事務所へご相談ください。

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