「え、交通事故でも刑事事件の対象になるの？」
人身事故を起こした方は、今後の流れがどのようになるのか心配だと思います。
交通事故で相手方がケガをした場合には、それは「過失運転致傷」という罪名にあたり、刑事処分の対象になります。
「過失運転致傷（致死）」は、運転中の不注意や誤操作等の過失により他人を負傷させたり、最悪の場合は亡くならせる事態を引き起こした場合に成立します。
簡単にいえば、刑事事件になるかどうかは、交通事故で相手方がケガをしているかどうかで判断できます。
「過失運転致傷（致死）」の場合、単なる交通違反で罰則金を納めるなどの行政罰だけではなく、検察官に起訴・不起訴の判断をされ、刑事裁判を受ける可能性があります。
「過失運転致傷（致死）」という罪名は、運転中に事故が起これば、どなたにも成立する罪名であり、他人ごとではないのです。
刑事事件の流れ
刑事事件の対象となった場合には、警察が速やかに捜査を行い、その後、検察庁に送致されます。
検察官が不起訴にする条件がいくつかありますが、それは事案によって異なります。
早期に弁護士に相談するのは、不起訴を獲得するための証拠収集や戦略立案など、事故後のプロセスに必要な時間を確保するためです。
裁判が迫るほど時間が足りなくなり、弁護士に早めに相談することが重要になります。
依頼者の声
元検事さんでの経験あり、迅速に弁護活動をしていただいたお陰で最良の結果を得る事ができました。中村弁護士はとにかく、仕事がスピーディーで物腰も柔らかく質問にも分かりやすく丁寧に応えてくれます。
非常に親身に聞いてくださり、又迅速丁寧且つ誠実な姿勢で対応して頂きました
取扱い事例
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その１ 過失運転致傷で罰金を獲得して資格はく奪を回避
事案の概要
わき見運転をして歩行者に接触し、全治２か月の怪我を負わせた。
受任時点では、検察官の取調べが終わっており、記憶にはないが携帯電話機を見ていたかもしれないと供述。
地元の弁護士に相談したところ、略式手続（罰金）になるから弁護人は不要と言われたが、検察官に公判請求（執行猶予付き判決見込み）すると言われ、資格はく奪を回避するために本職に依頼。
事件のポイント
検察官と面談して処分を待ってもらった後、被害者の方と示談を成立させ、携帯電話機を見ていた証拠に関して検察官に意見を述べたことで、略式手続（罰金）に移行
解決結果
交通関連の刑事処分は、時代の流れによって判断が変わるので、かつては罰金で済んだ事案であっても、より重い処分がなされることがあり、経験を積んだ弁護士であっても正確な見通しを立てることは難しいです。
取調べ時に緊張してしまい、意図していない供述をしてしまうことは少なくありません。
早い段階でご相談いただければ、弁護人から検察官に意見を述べることによって修正が可能な場合もあります。
本件では、検察官の取調べが終了した後でのご相談でしたので、もっとも遅い段階でのご相談でしたが、客観的証拠と矛盾する点を検察官に説明することで「携帯電話機を見ていた」という事実が認定されずに略式手続に移行しました。
ご依頼者様が禁固以上の刑ではく奪されてしまう資格を有している方でしたが、略式手続に移行して罰金で済んだことから、資格はく奪を回避することができました。
検察官から取調べ受ける前に、可能であれば警察から取調べを受ける前の段階でご相談いただくことで、より良い結果を得ることができる場合があります。
起訴をされる前の弁護活動が最も効果的です。
弁護人が不要かどうか見極めることができる人は極めて少ないです。
刑事事件化しそうな場合にはお早めにご相談ください。
その2 裁判官に丁寧に説明し無罪を獲得
事案の概要
運転中の過失により相手方に重傷を負わせ、起訴事実に争いがあったことから本職に依頼。
事件のポイント
過失の内容が検察官請求証拠で立証できる内容ではなく、その点を裁判官に丁寧に説明して無罪を獲得
解決結果
検察官が起訴の判断をしたということは、有罪にするだけの証拠があると判断したからです。
そのため、起訴後にご相談を受けた場合には、そのほとんどが有罪になります。
しかし、ごくまれに検察官が提出した証拠では有罪を認定するには十分ではない場合があります。
それを見極めるには、高度な事実認定能力が必要になります。
本件では、その点を裁判官に丁寧に説明することで、無罪判決を獲得しました。
