2025年8月1日

【刑事事件】飲酒運転による危険運転致傷で起訴されるも、執行猶予を獲得した解決事例

Bさん(40代/男性)

事件の概要

Bさんは飲酒後に自家用車を運転し、人身事故を起こしてしまいました。事故後、警察による事情聴取を受けたBさんは、ご自身の行為の重大さを痛感し、翌日には当事務所へご相談に来られました。

突然の出来事に、「今後、自分の人生はどうなってしまうのだろう」という強い不安を抱えていらっしゃいましたが、それ以上に、「家族に大変な心配をかけてしまっている。何とか状況をいい方向にしてほしい」と切実に願っていらっしゃいました。特に、一緒に来所された奥様は大変なショックを受けており、一日でも早くこの不安な状況から抜け出したいという思いが伝わってきました。

ご相談時には「どう対応すればいいか、全く分からない」と憔悴したご様子でしたが、弁護士から今後の見通しと弁護方針について説明を受けると、すぐにご依頼を決断されました。


事件のポイント

ご依頼を受け、弁護士は直ちに以下の点に注力して弁護活動を開始しました。

被害者への迅速かつ誠実な対応

何よりもまず、お怪我をされた被害者の方への対応が急務でした。弁護士は速やかに被害者の方へ連絡を取り、Bさんの謝罪の気持ちをお伝えするとともに、治療費や慰謝料について真摯に話し合いを重ね、早期の示談成立を目指しました。

危険運転致傷罪の適用回避に向けた検察官との交渉

本件は飲酒の影響が事故に大きく関わっていると見なされ、単なる過失運転致傷ではなく、より刑罰の重い「危険運転致傷罪」が適用される可能性が高い事案でした。弁護士は、事故の態様やBさんの運転状況などを詳細に検討し、危険運転致傷罪の成立を争うべく、検察官と粘り強く交渉を行いました。

起訴後の弁護方針の転換と法廷弁護

弁護士の尽力にもかかわらず、残念ながら検察官は危険運転致傷罪でBさんを起訴しました。実刑判決(刑務所に収監されること)も十分に考えられる状況でした。

弁護方針を練り直し、裁判で執行猶予を獲得することに全力を注ぎました。法廷では、Bさんご本人が深く反省していることに加え、奥様にも証人として出廷していただき、Bさんを監督し、二度とこのような過ちを繰り返させないと誓うご家族の強い支えがあることを裁判官に訴えました。裁判官や検察官からの厳しい質問にも奥様が真摯に答えたことで、法廷の雰囲気が変わり、Bさんの更生の可能性を裁判官に強く印象付けることができました。


解決結果

Bさんには執行猶予付きの判決が言い渡されました。

危険運転致傷罪という重い罪で起訴された場合、実刑判決となるケースも少なくありません。しかし、本件では実刑を回避できたことで、Bさんは刑務所に入ることなく、ご家族の元で社会復帰への道を歩むことが可能となりました。また、実名報道される事態も避けることができ、社会的な影響も最小限に抑えることができました。

弁護士からのコメント/同様の悩みを抱える方へ

飲酒運転による事故は、被害者はもちろん、加害者やそのご家族の人生をも大きく狂わせてしまう、決して許されない行為です。万が一、このような事態に陥ってしまった場合、何よりも大切なのは、事故後すぐに専門家である弁護士に相談することです。

本件では、事故の翌日という非常に早い段階でご相談いただけたことで、被害者の方への迅速な対応や、その後の捜査・裁判への的確な準備を進めることができました。

また、たとえ検察官に起訴され、裁判になるという厳しい状況に直面したとしても、決して諦める必要はありません。当事務所の弁護士は、検察官として数多くの交通事故事件を扱ってきた経験と知識があります。そのため、当初の想定と異なる事態となっても、状況に応じて柔軟かつ的確な弁護活動を展開し、ご依頼者にとって最善の結果を追求することが可能です。

刑事事件は、時間との戦いです。ご自身やご家族が逮捕された、警察から呼び出しを受けたなど、少しでも不安を感じたら、一人で悩まず、まずは私たちにご相談ください。

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