2025年8月31日
刑事事件で家族が捜査対象に|弁護士が解説する今後の見通しと家族の役割
ある日突然、大切なご家族が刑事事件の被疑者・被告人になったという事実を知らされたら、大きな不安に包まれるのは当然のことです。「一体何があったのだろう」「これからどうなってしまうのか」「仕事や学校は…」。次々と浮かぶ疑問に、心が落ち着かない日々が始まるかもしれません。
nac刑事法律事務所は、元検事の弁護士が直接対応する、刑事事件を専門とした法律事務所です。在宅で捜査が進んでいる事件につきましては、お住まいの地域を問わず、全国からのご相談に対応しております。
この記事では、ご家族が刑事事件に直面した際に感じる不安を少しでも和らげ、その負担を軽くするために弁護士ができること、そして当事務所がどのようにご家族に寄り添い、サポートできるのかについて解説します。
ご家族が抱える、具体的で深刻な悩み
ご家族が刑事事件の当事者となるという出来事は、漠然とした不安だけでなく、具体的で深刻な悩みを次々と生み出します。

精神的な孤立と自責の念
「なぜうちの家族がこんなことに…」「自分がもっと何かできたのではないか」。そうやってご自身を責めてしまうご家族は少なくありません。事件のことは誰にも相談できず、近所の人と顔を合わせるのが怖くなったり、周囲からどう見られているかという不安に苛まれたりします。また、他のご家族(兄弟姉妹など)への影響を心配し、家庭内で孤立感を深めてしまうこともあります。
将来への見通せない不安
ご本人の仕事や学校、将来の結婚などにどのような影響が出るのか、という見通しの立たない不安は、ご家族の心を重くします。もし前科がついてしまったら、就職や特定の資格取得が難しくなる可能性もあり、その後の人生をどう立て直していけばよいのか、途方に暮れてしまうかもしれません。
被害者への対応と経済的な困窮
被害者がいる事件では、「どう謝罪すればいいのか」「そもそも会ってもらえるのだろうか」という苦悩が伴います。同時に、ご本人が職を失うことによる収入の途絶に加え、被害者への示談金や弁護士費用といった、予期せぬ多額の出費に直面し、経済的にも追い詰められていきます。
当事務所の弁護士費用は、罪名や被害者の有無など事案の特殊性により異なります。速やかにお見積りいたしますので、お気軽にお問い合わせください。お見積もりのみの場合は、相談料はかかりません。
在宅事件と身柄事件|それぞれのご家族が抱える不安
刑事事件の手続きは、身柄を拘束されない「在宅事件」と、逮捕・勾留される「身柄事件」に大別されます。どちらの場合でも、ご家族はそれぞれ異なる種類の不安を抱えることになります。
在宅事件の不安:終わりの見えない精神的負担
在宅事件では、ご本人は日常生活を送りながら、警察や検察からの呼び出しに応じて取り調べを受けます。身柄拘束がない一方で、ご家族は以下のような長期的な不安に苛まれます。
- 長期化する捜査への不安:いつ捜査が終わるのか、いつ呼び出しがあるのかが分からず、常に緊張を強いられます。数ヶ月から一年以上かかることもあり、精神的な負担が長く続きます。
- 社会生活との両立の難しさ:ご本人は仕事を続けながら捜査に対応しますが、平日の呼び出しなどで職場に事情を説明する必要に迫られることもあります。ご家族も、周囲に事情を知られずに生活を続けることに精神的なストレスを感じます。
- 最終的な処分への不安:捜査の結果、起訴されて裁判になるのか、それとも不起訴で終わるのか、見通しが立たない状況が続きます。この「どうなるか分からない」という状態が、ご家族の不安を増幅させます。
身柄事件の不安:突然の断絶と情報不足
身柄事件では、ある日突然ご本人が逮捕され、外部との連絡が厳しく制限されます。ご家族は、急激な変化と情報不足によって強い不安に襲われます。
- 突然の身柄拘束と情報遮断:逮捕直後の最大72時間は、原則として弁護士以外は面会できません。ご家族はご本人の安否すら確認できず、何が起きているのか全く分からないまま、最も不安な時間を過ごすことになります。
- 厳しく制限される面会:勾留が決まった後も、面会には警察官が立ち会い、時間や回数も平日の日中に15分から20分程度と厳しく制限されます。証拠隠滅の恐れがあると判断されれば「接見禁止」となり、弁護士以外は一切面会できなくなることもあります。
- 失職や退学のリスク: 長期間の身柄拘束は、無断欠勤・欠席とみなされ、職を失ったり、学校を退学になったりする直接的な原因となります。
弁護士という「架け橋」:ご家族の負担を軽くする大切な役割
先の見えない不安の中にいるご家族にとって、弁護士は状況を整理し、未来への道筋を一緒に考えるパートナーです。弁護士の活動は、ご家族が抱える様々な負担を具体的に軽くしていきます。
心のつながりを保ち、安心を届ける
身柄を拘束されている場合、弁護士はご本人とご家族をつなぐ唯一のライフラインとなります。依頼を受けるとすぐにご本人のもとへ駆けつけ、心身の健康状態を確認し、ご家族からのメッセージを届けます。ご家族からの手紙や写真を渡すことも、ご本人の大きな心の支えになります。この「つながり」の実感が、ご本人とご家族双方に大きな安心感をもたらします。
不安を「見通し」に変える、分かりやすい説明
弁護士は、複雑な刑事手続きの流れを一つひとつ丁寧に解説し、ご家族が抱える「これからどうなるのか」という漠然とした不安を、具体的な「今後の見通し」へと変えていきます。現在の状況、考えられる処分の内容、そして望ましい結果を得るために今できることを明確に示します。状況を正しく「知る」ことは、ご家族が落ち着きを取り戻し、前向きに進むための第一歩です。
日常生活への影響をできる限り小さくする
弁護士の役割は、法的な弁護活動に限りません。ご家族の日常生活を守るための、迅速で実践的なサポートも行います。
- 早期の身柄解放:身柄拘束されている事件では、勾留の必要性を検討し、一日も早い身柄解放を目指します。これにより、職場や学校への影響を最小限に抑えます。
- 被害者の方との示談交渉: 被害者がいる事件では、弁護士が代理人として、示談の交渉を行います。示談が成立すれば、不起訴処分(前科がつかない形での解決)となる可能性が大きく高まります。
- 職場などへの丁寧な対応:ご家族と相談の上、弁護士が職場や学校へ状況を適切に説明し、ご本人が不利益な扱いを受けないようサポートすることも可能です。
nac刑事法律事務所の強み:寄り添う心と「先読み」の力
数ある法律事務所の中で、松山市のnac刑事法律事務所が、ご家族の不安に寄り添うための最適なパートナーとなり得るのか。それは、事務所の理念と経験に裏打ちされた強みにあります。
「誰よりも寄り添う」という理念の実践
当事務所は、「誰よりも寄り添い、真摯に向き合う」ことを事務所の理念としています。これは、単なるスローガンではありません。
ご相談の際には、難しい法律用語を避け、分かりやすい言葉で丁寧に説明することを徹底します。進捗はこまめに報告し、ご家族が安心して見守れる環境づくりに努めます。そして、ご依頼いただいた後は、ご不安な時に状況を確認できるよう、弁護士と直接連絡が取れる体制を整えています。
元検察官(検事)だからこそ可能な「先読み」と「深い理解」
当事務所の最大の強みは、弁護士が元検察官(検事)であるという点です。検察官は、警察の捜査を指揮し、起訴するかどうかを最終的に判断する立場にありました。この経験は、ご家族に他では得られない特別な価値を提供します。
- 捜査・処分の流れを的確に予測: 検察官としての経験から、捜査機関が次に何をしようとしているのか、どのような点を重視しているのか、そして最終的にどのような処分が下される可能性が高いのかを、高い精度で「先読み」することができます。この先読みは、ご家族にとって、進むべき道を照らす確かな光となります。
- 「相手の考え」を読み解き、最善の弁護戦略を立てる: なぜ今、このような取調べが行われているのか。どうすれば、より良い結果を得られる可能性が高まるのか。検察官の思考を熟知しているからこそ、その意図を分かりやすくご家族に説明し、最も効果的な弁護方針を立てることができます。
「元検察官」という経験は、ご家族の不安の源である「先が見えないこと」を解消するための、何よりの強みです。それは、単に法律知識が豊富であるということ以上に、ご家族が最も知りたい「これからどうなるのか」という問いに対して、誰よりも具体的で、根拠のある「見通し」を示すことができる、ということです。これこそが、提供できる最高の「寄り添い」の形であると信じています。
全国からのご相談について
当事務所は、在宅事件について全国からのご依頼をお受けしております。
在宅事件は、身柄事件と異なり、弁護士が警察署へ頻繁に接見に行く必要がありません。検察官との交渉やご本人との打ち合わせも、電話やウェブ会議システムを活用して密に行うことが可能です。そのため、遠方にお住まいの方でも、質の高い弁護活動を提供することができます。
一方で、逮捕・勾留されている身柄事件につきましては、迅速な接見活動が極めて重要となるため、大変恐縮ながら、ご依頼をお受けできる地域を限定させていただいております。物理的な距離が、ご依頼者の利益を守る上での障壁になりかねないためです。何卒ご理解いただけますと幸いです。なお、保釈されている状況であれば、お受けできる場合もございますので、お問い合わせください。
まとめ:一人で抱え込まず、まずはお話をお聞かせください
大切なご家族が刑事事件の当事者となったとき、ご家族が心細い思いをされるのは当然です。しかし、先の見えない不安な状況であっても、弁護士が介入することで、今後の見通しを立て、解決への道筋を具体的に示すことができます。

弁護士は、法的なサポートを提供するだけでなく、ご本人とご家族をつなぐ架け橋であり、未来への道を一緒に考えるパートナーです。
nac刑事法律事務所は、「誰よりも寄り添う」という心と、「元検察官」という冷静な視点を併せ持ち、ご家族が直面する困難に真摯に向き合います。事務所が持つ「先読み」の力は、先の見えない不安を「確かな見通し」へと変え、ご家族に心の平穏を取り戻す一助となるはずです。
ご連絡いただいた場合でも、事件の内容や、すでにご相談を受けている方との利益が相反する可能性がある場合など、ご依頼をお受けできないこともございます。
この不安な状況を乗り越えるための第一歩として、まずは当事務所にお話をお聞かせください。